■人喰いバクテリア症

 

A群レンサ球菌
(化膿性レンサ球菌)

 

      
病原菌は皮膚の小さな切り傷、かき傷などから侵入します。初期の症状は熱、感染部位の痛み、腫れ、傷口の発赤、ときに紅斑がみられます

  
   人喰いバクテリアによる劇症型

  
喉が痛かったり、扁桃腺が腫れた場合は、医師にかかることが大切です。この菌が検出された場合は、適切な治療が必要です。切り傷や創傷部位があれば、常に清潔を保ち、その部位の発赤、腫れ、痛みが増すようなら、医師の診断を受けましょう。

《感染症まめ知識》
 
人喰いバクテリアの正体は、A群レンサ球菌(化膿性レンサ球菌)のなかの一部によるものです。これは、猩紅熱、とびひ、丹毒、扁桃炎、リウマチ熱、急性腎炎など多くの疾患を引き起こします。この菌は、従来の菌が持たなかった新しい毒素を産生し劇症型の感染症を引き起こし、30〜70%の死亡率を示します。感染数時間以内で感染初発病巣周辺の組織が腐って(懐死)きてその範囲が広がり、四肢懐死型が俗に人喰いバクテリア症とよばれています。また、最近分娩時におこるものもあります。

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