■性感染症(梅毒)
最近性感染症と呼ばれるものが増えているとのことですが、これは昔の性病と違うのですか?
性感染症とはセックス、またはそれに類似の行為でうつしたり、うつされる感染症をよぶもので、性病という言葉は近年あまり使われなくなりました。性感染症に含まれるものに、梅毒、淋病、性器クラミジア感染症のほか、エイズ、性器ヘルペス感染症などがあげられます。
性感染症にかからないための注意はどうしたらよいでしょうか?
怪しげな歓楽街に近づかないことです。風俗営業従事者からの感染の機会はかなり高いものです。つまり、感染源にふれなければかからない疾患です。セックスにはコンドームの使用が予防の鉄則。また、身の覚えがあったときは、性器などに異常を感じたら、診察をすぐ受けて下さい。
日常生活に患者さんの消毒は必要ですか?
治療をしている患者さんの消毒はいりまあせん。しかし患者さんと性的接触をした人は、すぐに医療機関に受診して下さい。
これらの病気は治りますか?
ほとんどのものは治療をすれば治ります。

《感染症まめ知識》
梅毒は日本に侵入して500年を経過した病気です。ペニシリンは実用化され、その効果はきわめて高いものでした。本来は梅毒の問題は解消sれてもよさそうですが、現在も必ずしもそうではありません。病原体は梅毒トレポネーマというスピロヘータです。その感染力は強く、第一期、第二期の人と性的接触をおこすとほとんど感染します。世界的にも現在、やや増加傾向にあります。治療はペニシリン内服でよく、ときに他の抗生物質(マクロライドなど)が使われます。


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