《感染症まめ知識》
日本では、1935〜50年まで結核が死因の第1位でしたが、その後、治療法・公衆衛生の発達により急激にその数が減少しました。1970〜80年にかけて患者数は半減しましたが、しかし、その後の減少速度は鈍くなってきます。とくに肺結核患者は1980年以降、2万3000人前後の横ばい状態が続いています。「結核は昔の病気」と楽観的に考えられていた時期もありましたが、決して油断できない感染症の一つです。結核菌は健常人にも感染する病原性の強い菌で、高齢者や、糖尿病、腎透析患者など免疫能力が低下した患者では感染の危険が高くなります。とくに最近ではエイズ患者における感染患者数が増加し問題になっています。
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