
■E型肝炎(分布:世界の熱帯〜亜熱帯で常在、第4類感染症) |
発病は急激で、38℃以上の発熱(3〜4日間)、全身倦怠感、食欲低下、悪心、嘔吐、上腹部膨満感、鈍痛、尿の膿染で始まる。これらの症状は7〜10日で軽減、黄疸は発病数日後から。 |
感染経路
|
経口感染(汚染された飲料水、食物から)
|
|
好発年齢
|
成人
|
潜伏期間
|
2〜6週間(平均約30日)
|
原因について
|
ウイルスに汚染された飲料水による感染。わが国では輸入感染症として発生がみられる。
|
|
治療方法 |
治療としては、他の急性肝炎と同様に対症療法のみである。劇症肝炎に対しては、血漿交換などによる治療が必要となる。ワクチンはまだ開発されていない。 |
治 癒 |
通常、GOT、GPTは1峰性、時に2峰性の上昇を示して1〜2ケ月間で正常化する。E型肝炎は妊婦での劇症肝炎しやすく、致死率は17〜33%である。 |
予防対策 |
一般的な予防としては、汚染地域と考えられる地域に旅行する場合に、飲料水、食物に注意し、基本的には加熱したもののみを摂取するように心がける。 |
|
■参考文献■
肝臓 42巻3号 114-119(2001)
田中英司 清澤研道
信州大学医学部第2内科 |
Copyright
2002 Fukui Medical Association. All rights reserved. |
|
|