■食中毒
食中毒は、食品を汚染した細菌が原因で、下痢や腹痛、吐き気、嘔吐などの症状が出る病気です。
食品の中で最近が毒素を出し、その毒素で起こる毒素型、食べた細菌が腸で増えて起こる感染型の2つの食中毒があります。
毒素型の食中毒
毒素型の食中毒の代表は黄色ブドウ球菌の出す毒素によるものです。傷やおできのできた手で料理をすると、黄色ブドウ菌などが食物を汚染します。それをそのまま置いておくと、菌が毒素を出します。(この菌は熱に強いので、加熱したりレンジにかけてもなくなりません。)それを食べると数時間で腹痛、嘔吐、下痢が始まります。
感染型の食中毒
感染型の食中毒で主なものが、刺身や寿司などで起こる事が多い腸炎ビブリオ中毒。これは、毎年6月から9月ごろまで多数発生します。感染の経路としては、部屋に長時間置いてあった寿司などを食べることで、寿司ネタの海産物に付いていた腸炎ビブリオが腸で増え、しばらくすると下痢と腹痛が始まるというものです。
感染の対策としては、手に傷などがあるときは料理するのを避けること、新鮮な食品を食べること、保存温度に注意すること、室内で長期保存しないこと、などが挙げられます。

《感染症まめ知識》
近年では、鶏肉や鶏卵からのサルモネラ感染が増えており、その他カンピロバクターや腸管出血性大腸菌O157などによるものもあります。

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