東北地方太平洋沖地震に伴う労災診療の取扱いについて


                                                                                                                               平成23年3月16日
                                                                                                                                福井労働局


 今般の東北地方太平洋沖地震(以下「地震」という。)に伴う労災保険給付の請求に係る事務処理については、平成23年3月11日付け基労補発0311第9号により既に指示したところであるが、業務上災害等を受けた傷病労働者及び医療機関の倒壊等により転医した傷病労働者が生じている状況にある。
  これらの傷病労働者にあっては、その所属事業場が焼失あるいは倒壊しているところもあり、また、所属事業場の再建にも相当の時間を要することから、「療養(補償)給付たる療養の給付請求書」(様式第5号又は様式第16号の3)及び「療養(補償)給付たる療養の給付を受ける指定病院等(変更)届」(様式第6号又は様式第16号の4)(以下「請求書等」という)の提出が困難な場合が考えられる。
  ついては、このような場合でも傷病労働者の保護及び医療の確保に万全を期す観点から、当面の緊急措置として、当該請求書等の提出がない場合であっても、労災病院及び労災保険指定医療機関(以下「指定医療機関等」という。)で受診することができることとしたので、下記に留意の上、その取扱いに遺漏なきよう期されたい。

                                              記

1 新たに療養の給付等の対象となる者の請求手続については、傷病労働者の氏名、生年月日、住所、事業の名称、事業場の所在地、災害発生年月日、簡単な災害発生状況を任意様式で記載すれば足りること。また、既に労災保険給付の対象であって療養を継続している者の転医の手続については、労災保険制度の対象者であることの申し出、氏名、生年月日、住所等を医療機関が確認することにより受診できるものする。ついては、貴局管内の傷病労働者及び指定医療機関等に対して、都道府県医師会と連携する等により当該取扱いの周知を図ること。


2 指定医療機関等以外の医療機関(以下「非指定医療機関」という。)の取扱いについては、以下の(1)〜(4)に留意すること。
(1)労災保険指定医療機関の指定の遡及
非指定医療機関から、傷病労働者の受診の相談があった場合には、当該医療機関の医療体制等を確認した上で、労災保険指定医療機関の指定申請を遡及して行うことで傷病労働者に自己負担させることのないように説明すること。
(2)傷病労働者からの相談
傷病労働者から、指定医療機関等について相談を受けた場合には、療養可能な指定医療機関等の情報提供に努めること。
なお、やむを得ず非指定医療機関で療養する場合には、上記1と同様の取扱いに努めること。
(3)都道府県医師会との連携
都道府県医師会に対して、非指定医療機関に傷病労働者が受診した場合には、当該医療機関から都道府県労働局へ可能な限り速やかに連絡するよう要請を行うとともに、労働局においても管内の非指定医療機関に対し周知を行うこと。
(4)労災保険指定医療機関の指定申請の勧奨震災地域の労災保険指定医療機関においては、療養可能な機関の減少が想定されることから、必要に応じて非指定医療機関に対して指定申請の勧奨を行うこと。


3 本省報告
上記1、2の取扱いのほか、労災診療に係る取扱いに関して本通達に定めのない事項、例えば放射性物質へのばく露に係る検査費用等の相談があった場合には、当課医
事係に報告すること。